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トンカチと花将軍

トンカチと花将軍
トンカチと花将軍
舟崎克彦・舟崎靖子/作 舟崎克彦/絵  福音館書店  

 「さあ、花をさがしにいこう、サヨナラ。」

 この物語はこんなおかしな文章ではじまります。はじまったばかりなのに「サヨナラ」だなんて。でも安心してください、「サヨナラ」というのは犬の名前です。
 少年トンカチのまわりでは、ある日突然花が姿を消してしまいました。そのわけを知っているものはだれひとりいません。こんな時こそ花の好きなさくらちゃんの誕生祝いにプレゼントしようと、トンカチはいつも野球をする広っぱの『ホームランのへい』をまたいで花をさがしに出かけたのです。
 ところがトンカチは花を発見できないどころか、白くてまるいものを追いかけて駆けだしたサヨナラも見失ってしまいました。サヨナラをさがして木立のなかを歩いていたトンカチはおかしな声に呼び止められます。驚いたことに、声の主は水たまりでした。

 「この先にある『ワライカワセミの森』を抜けて『何でも見えるが丘』にいってごらん。丘の上に立つと『あねもね館』っていうへんてこな家が見えるよ。そこに住んでいる連中をたずねてごらん。きっと力を貸してくれるだろう。しかし、みんながいくら手伝ってくれてもむだだろうなあ。」

 水たまりのジャポチンスキーに教えてもらったとおり、トンカチは森を抜けて『あねもね館』を訪ねることにします。丘まで行くと、そこはなんと地平線までつづく花畑でした。花は見つかりましたが、サヨナラは見つかりません。
 トンカチは『あねもね館』でおかしな連中、ドライフラワーをつくっていねシャム猫のヨジゲン、くまのブンブン、球根を洗うあらいぐまのトマト、自分のくしゃみを止める花を世界中から探している将軍、空飛ぶ馬のシューテンサックに出会います。
 それからトンカチは彼らの協力でサヨナラを探すのですが、サヨナラが見つからないばかりか、おかしな事件に次々と巻き込まれてしまいます。

 「ぽっぺん先生シリーズ」でおなじみの日本を代表するファンタジー作家舟崎克彦さんと舟崎靖子さんコンビの初期最高傑作がこの「トンカチと花将軍」といえるでしょう。全編にあふれる独特のユーモアのセンス、物語の底に流れる友情、そして舟崎克彦さん本人が手がけた挿絵、二人の作家の愛情が箱庭のような世界に散りばめられた珠玉の作品です。
 ぼくは作家でも、画家でも、ミュージシャンでも、その生涯のなかで一度しか産み落とすことのできない幸福な作品が世にはひとつずつ存在すると思います。その多くは代表作とは別のものですが、その作品にしかない光り輝く幸福な偶然が織り込まれていて、読み手や聞き手もその幸福と出会うことができるのです。間違いなく舟崎克彦さんと舟崎靖子さんにとってはこの作品がそんな一作ですね。「ぽっぺん先生」などを読まれた方も、ぜひこの「トンカチと花将軍」を読んみてください。きっと、たったひとつのすばらしい世界に出会えますよ。

※文中の太字部分は「トンカチと花将軍」より引用
 
海 五郎 * 読み物 * 12:21 * comments(5) * trackbacks(0)

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コメント

僕も、この本読んだことあります!!
僕の親の時代(古い?)ようです・・・。
なかなか、良い本だと思います。
ぽっぺん先生は、読んでないのでコメントは出来ない^^
ユーモアと感動の二重が楽しめます
ぜひぜひ!!
(ってか、ここの人じゃないよ)
Comment by tezuka-osamu @ 2005/10/09 3:29 PM
tezuka-osamuさん
ん?どっかで聞いたことがある名前ですね(笑)。
いやいやこの本、ほんとに名作です。
ちょっとラストは感動ものだしね。
もっと多くの人に読まれていい本だと思います。
ぜひぜひ!!
Comment by 海 五郎 @ 2005/10/09 4:09 PM
ぼくも小学生のときに持っていて読みました。
主人公が「トンカチ」という変わったあだ名でよく覚えています。
今でも好きな本の1冊です。
Comment by macos @ 2008/04/08 11:15 PM
macosさん、はじめまして。
「トンカチ」だったり、「サヨナラ」だったり、名前を見ているだけで、
楽しくなってくる本ですね。
ぼくもできたら小学生のときにこんな本を読みたかった。
そんなことを思います。
Comment by 海五郎 @ 2008/04/09 1:00 AM
球根を洗うアライグマのトマトとトンカチが川から流れて来た「私を殺して」という紙をみて、助けに行って、その後ヨジゲンが来て勘違いする所が、とっても面白かった&#128516;

私が今まで読んだ本の中で一番面白かった&#127925;
Comment by ひょこたん @ 2012/02/09 5:31 PM
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