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マイカのこうのとり

マイカのこうのとり
マイカのこうのとり
ベンノー・プルードラ/作 上田真而子/訳 いせひでこ/絵  岩波書店   

 作者のベンノー・プルードラという人はドイツ(旧東ドイツ)の作家で、「ぼくたちの船タンバリ」(岩波少年文庫)という作品はとても印象深い作品でした。
 その作者がドイツ統一後の1991年に出版したのがこの「マイカのこうのとり」。作者の独特の作風に、邦訳ではいせひでこさんの挿絵が添えられるとあって、とても楽しみにしていた一冊です。

 少女マイカの家の納屋の屋根には、マイカが生まれる7年前から毎年こうのとりがアフリカから渡ってくるようになっていました。
 そのこうのとりが三羽の雛を孵したのですが、一羽だけ灰色をした雛がいました。ほかの二羽と違って飛ぶこともできません。
 親鳥たちに巣から追い落とされて庭に降り立った灰色のこうのとりは、マイカになつくようになります。
 おとうさんが何度も巣に戻したり飛ぶことを覚えさせようとしましたが、灰色のこうのとりはその度に巣を追い落とされ、飛ぶことも一向に覚える気配がありません。
 でも、マイカはこうのとりがこのまま飛ばなければ、ずっと一緒にいられると密かに飛ばないことを願っていました。

 マイカの幼い気持ち、そして父親と母親それぞれの受け止め方。それらが淡々と描かれたこの物語は驚くほどみずみずしい詩情に溢れています。この作品の魅力をどう伝えればいいのか、残念ながらぼくにはその言葉が思いつきません。多くの子どもたちにこの本が手にとって読まれることを願うばかりです。

海 五郎 * 読み物 * 16:30 * comments(0) * trackbacks(0)

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