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遠い崖 アーネスト・サトウ日記抄

旅立ち 遠い崖1 アーネスト・サトウ日記抄 (朝日文庫 (は29-1))
旅立ち 遠い崖1 アーネスト・サトウ日記抄 (朝日文庫 (は29-1))
萩原延壽/著  朝日新聞社   

 きょうはちょっと余談で、おとなの本の話。
 アーネスト・サトウというのは、幕末から明治にかけて、通算すると約二十五年間、日本に駐在したイギリスの外交官です。十九才の若さで通訳生として日本の地を踏んだサトウの青春は、文字通り近代日本の夜明けと重なり合ったことになります。
 サトウは日本の政治や風土、人々の暮らしをどう見ていたかについて日記を残しています。そのサトウの日記を軸にイギリスやフランスの外交文書、日本の史料を紐解き、サトウの足跡と当時の日本を描き出しているのが本書です。
 いや、とにかくおもしろい。読ませます。全十四巻という大作で、ぼくもまだ半ば「大政奉還」にさしかかったところですが、著者の構成力には感服です。外交官という立場の客観性。その立場を踏み越えて日本の政治に関わってしまう若きサトウ。その微妙なバランスがリアルタイムに書かれた日記なだけに生き生きと当時の空気を再現します。
 通訳という立場上サトウが出会った日本人には歴史の中心を担った人も多く含まれています。それとともに日本語を早くに習得したサトウは、さまざまな立場の日本人と個人的な関係を築いていくことができました。

 この本のおもしろさ。たとえば、こういった場面はまるでタイムマシンで歴史をのぞき見するようなリアルさで当時の様子が伝わってきます。
 徳川慶喜に外国公使が謁見した際、慶喜はその識見と人間的な魅力で諸外国公使の心を強くとらえました(それを見たサトウは「革命を急がないと機を逸する」と西郷隆盛にメッセージを伝えます)。イギリス公使らに出された洋食のメニューにもその本格的なことに驚かされますが、公使が「三十六歌仙」の絵をほめたところ、その一枚を公使に贈ると申し出る慶喜の姿は圧巻です。

 折しもNHKでは幕末が舞台の「篤姫」が放映されています。この「遠い崖」を大河ドラマ化したら、これまでにない視点の傑作ができると思うのですがいかがでしょうか


海 五郎 * 日々雑感 * 15:10 * comments(2) * trackbacks(1)

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コメント

>この「遠い崖」を大河ドラマ化。。

映像化する必要はありませんね。金が掛かりすぎるし演じられる俳優も少ない。

ラジオで朗読して欲しいと思います(ネットから無料配信して欲しい)。

天皇の世紀@大佛次郎なども、朗読して配信して欲しい。
Comment by 古井戸 @ 2008/03/03 1:43 PM
古井戸さん、こんばんは。
そうですね、これをドラマ化すると主役が外国人ですからね。
しかし、この本のおもしさ、存在価値を多くの人に知ってほしい気がします。
Comment by 海五郎 @ 2008/03/05 8:24 PM
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アーネスト・サトウの歳月

サトウ、23歳のころ 萩原延寿『遠い崖』を読み始めた。20年以上前、朝日新聞夕刊に連載されていたときから、拾い読みしていたのだが、いずれ書物になった時に読もう、とそれ以後ほかっていたのだ。この本は幕末から明治にかけて英国の日本領事館員、外交官として
From 試稿錯誤 @ 2008/03/16 3:04 PM
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