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こやたちのひとりごと

こやたちのひとりごと
こやたちのひとりごと
谷川俊太郎/文 中里和人/写真  ビリケン出版   

 ぼくはあまり旅行に出かける人間ではないのですが、国内の地方を旅するのはとても好きです。それもいわゆる観光名所をめぐるのではなく、なんでもない田舎の風景を見たり、小さな街でおいしい珈琲に出会ったり、そんな旅が好きです。
 ところで、田舎の風景でいつも目を奪われるのがそこに毅然として建っている小屋たちの存在です。ついついカメラのシャッターを切っている自分がいます。ぼくがそうやって小屋たちの存在を気にし始めたのはじつはずっと昔のことで、小学校高学年のときに海水浴に出かけたはずの若狭湾で、なぜか漁船と小屋の写真ばかりをカメラに収めていたことをよく覚えています。
 だから何年か前に、この中里和人さんの写真を目にしたときは、やられたなと思う反面、とてもうれしく思いました。
 それにしても小屋の生みの親である田舎の人たちの美学にはいつも感心させられます。ありあわせの建材でつくったであろうその存在が、どれも個性的な魅力を持っているからです。おそらくそれは、畑や田圃といった風景の中に佇んでいることもその理由だと思いますが、それだけで説明のつくものでもありません。
 そんな小屋たちの姿を見ているといつも何かを語りかけられているような気になるのですが、そのつぶやきを谷川俊太郎さんがテキストにしてできたのがこの絵本です。

 ぼくをたててくれたひとは えらくない
 えらくないから すきなんだ

 ひとが はいってくると くすぐったいんだよ
 いつも からっぽで くらしているから


 こういう絵本を通して子どもたちが何かを感じ取ってくれることは、その子の将来にとても大きな意味をもつかもしれません。いつも思うことですが、世界の見方、感じ方を示した谷川俊太郎さんの一連の絵本は、きっと子どもたちの心の奥底にしっかりと良質な根を張る、そんな価値をもったものだと思います。

※文中の太字部分は「こやたちのひとりごと」より引用
海 五郎 * 日本の絵本 * 23:57 * comments(0) * trackbacks(0)

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