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かさどろぼう

かさどろぼう
かさどろぼう
シビル・ウェッタシンハ/作 いのくまようこ/訳  徳間書店   

 村の人たちは、まだ傘というものを見たことがありません。雨が降れば、バナナやヤムいもの葉っぱを傘のかわりにしたり、袋や布やかごを被ったりしていました。
 そんな村のキリ・ママというおじさんがある日、生まれて初めて町に出かけます。なにもかもが珍しかった町の様子で、キリ・ママおじさんの目をとくにひいたのが、傘でした。

 「なんて きれいで べんりなものだろう。どら、わたしも いっぽん
 かってかえるとしようか」


 キリ・ママおじさんはうれしくてたまりません。村に帰ってどうやって傘をみんなに見せびらかそうか一生懸命思案します。
 キリ・ママおじさんが村に帰り着いたのは夕方だったので、おじさんは「きれいな かさを みせびらかすのなら、ひるまのほうが めだっていい」と思いました。ところが、おじさんがコーヒーの店に立ち寄っている間に、傘が盗まれてしまいます。
 おじさんは再び町に傘を買いに行くことにしました。しかし、そうして買ってきても、そのまた次も、傘はコーヒーを飲んでいる間になくなっていました。おじさんはあきらめずに傘がなくなる度にに町へ行って傘を一本買いました。
 そんなことを何度も繰り返したあげく、おじさんもさすがに知恵を絞って犯人を追いかける手だてを思いつきます。そうして追跡した先にはなんと、木の枝にずらっと傘が三十本近くきれいに並んでぶら下がっていました。
 もちろん、おじさんはその傘を持ち帰りますが、一本は泥棒にあげることにして残しておきました。
 そして、次の日おじさんは……。

 なんとのどかでユーモラスに溢れたお話でしょう。絵ものびのびとした力があってとても魅力的です。西欧文明の尺度では測ることのできない豊かさがこの絵本には溢れています。
 最近はアメリカやヨーロッパの絵本に限らず、アジアやアフリカ、南米などの絵本も日本でたくさん紹介されるようになってきました。この絵本の作者は「きつねのホイティ」(福音館)などがすでに邦訳されているシビル・ウェッタシンハさんで、スリランカを代表する絵本作家です。
 こうした絵本を通して、いろいろな国のお国柄や人々の人柄、さまざまな知恵を知ることは将来を担う子どもたちにとって、とても大切なことのように思います。グローバル化が真の豊かさをこの地球全体にもたらすためには、そうした理解は不可欠だからです。

※文中の太字部分は「かさどろぼう」より引用
海 五郎 * 外国の絵本 * 14:02 * comments(0) * trackbacks(1)

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